保育園での集団生活のメリット|馴染めない子どもに保育士が出来る接し方のポイント

保育園での集団生活のメリット|馴染めない子どもに保育士が出来る接し方のポイント

学び・遊び

2020年10月23日

保育園に入園し、しばらくしてもなかなか園生活や保育士に馴染めない子どもはいませんか。集団生活には友達や保育士と過ごす楽しさや、子どもが成長していく上でのメリットがたくさんあります。馴染めない子どもの背景にあるものは、家庭との連携不足や子どもの発達の遅れなどが考えられるのではないでしょうか。保育園に馴染めない子どもと保護者へ保育士が心がけたい対応を考えてみましょう。

集団保育とは?メリット・デメリット

就学前の子どもは保育園や幼稚園へ入園し、集団保育を受けることが多くなりました。家庭での育児に比べてどのようなどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

集団保育のメリットとは?

大勢の子どもを保育士が一斉に保育することで、様々なメリットが考えられます。

  • 子ども同士の関わりが増え、人間関係が築かれる
  • 友達の姿が刺激となり頑張りや努力をしようとする
  • 楽しさや頑張る気持ちを共感し仲間の良さを知る

 
大きくなこのようなメリットがあります。

集団生活のデメリットは?

集団生活のデメリットとしては次のようなことがあげられます。

  • 子ども全員に向けて一斉に指示をするので自主性を見失いやすい
  • 子どもの問題点に気づきにくくフォローしにくい
  • 一人ひとりのの個性や成長に合わせた対応がしにくい

 
などのデメリットが考えられます。

保育士が見るべき園児の様子

集団生活を送る中で、保育士は一人ひとりの育ちや個性をしっかり見極めていく必要があります。年齢なりの成長やその年齢で達しているべきことを良く観察し、いち早く課題を見つけフォローしていきたいものです。中でもしっかりと観察しておきたい点を考えてみましょう。

コミュニケーションは取れるか?心を開いているか?

友達と年齢なりの関わりができているか、保育士とのやり取りがスムーズであり保育士との信頼関係ができているかを観察しましょう。
年齢が低く言葉をあまり発しなくても、こちらの言っていることを理解し行動できているか、友達に関心があるかなど、コミュニケーションに問題がないかを見極めましょう。

関わりや集団生活を好んでいるか?

発達やコミュニケーションに遅れがある場合は、人との関わりをあまり好まずひとりでいることを選びます。人との会話が成り立たず、名前を呼ばれても反応が薄いこともあります。
また、登園を嫌がりなかなか慣れない、友達や保育士との触れ合いを避けるなどの姿も発達に遅れがある場合に見られる姿です。

発達の遅れなど気になることはないか?

会話や関わりなどのコミュニケーションのほかにも、言葉の遅れや生活面での自立の遅れ、他のことに気を取られやすく場面の切り替えが苦手で行動が遅れがち、はさみの使い方がわからない、体操やお遊戯などの模倣が苦手など運動機能面での不器用さがないかも発達の遅れのひとつです。
ほかの子どもと違う様子があれば、しっかり観察をしておきましょう

【保護者との関係】保育士が子どものために出来ること

発達の遅れから集団生活への慣れが遅いと感じる場合、保護者が子どもに対して困っていたり悩んでいたりしないか観察しましょう。急に発達の遅れに関してダイレクトに質問してしまうと驚き悩ませてしまうので、順を追ってゆっくりと聞き出すことが大切です。
 
【保護者との関係】保育士が子どものために出来ること

挨拶・会話・コミュニケーションで聞き取れること

保護者と顔を合わせるたびにしっかりと挨拶をし、子どもの様子などを伝えながら少しずつ信頼関係を築きましょう。保護者からも話しかけてくれるようになるといいですね。会話の中から育児で困っていることや悩んでいることがないかを察していくことが大切です。保育士からも保育園で少し気になる様子があるということを伝え、あわせて家庭での様子を聞くなど、会話を工夫しながら保護者が発達障害に対してどのように捉えているか聞いてみましょう。保護者は、「もしかしてわが子は発達障害かもしれない」と思いつつ、ショックな気持ちから認めたくはないものです。保護者の気持ちに寄り添いながら、障害があるかもしれないなどという表現をしないよう、また、困っている気持ちに寄り添うように心がけましょう。

お便り帳や個人懇談で情報を共有しよう

個人的に会話をするのが難しい、送迎時になかなかタイミングが合わないなど、保護者とのコミュニケーションが難しい場合は、お便り帳も活用しましょう。会話をするよりも文字でのやり取りの方が考えながら言葉を選ぶことができ、読み返すこともできるのでコミュニケーションがとりやすいかもしれません。
また、個人懇談の時間を設け、しっかり向き合って話すのも良いですね。
なかなか保育園での生活に馴染めていないこと、人とのコミュニケーションの取り方に心配があること、心配なことを相談できる専門機関があること、保育士の関わり方や取り組みを伝え、保護者の悩みや困り感もしっかり聞き取り、子どもと共に保護者もフォローしていきたいですね。双方の情報を共有することで、今後できることも明確になるはずです。

馴染めない子どもへの接し方のポイント

馴染めない子どもへの接し方のポイント
 
保育士や保育園は、保育園になかなか馴染めない子どもへどのような対応ができるのでしょうか。担任はもちろん、園全体でその子どものことを考え皆で対応について意見交換をしたいものですね。

マンツーマンで関わる時間を増やす

クラスに馴染めない子どもがいる場合は、その子どもがまずは保育士との信頼関係を築くまでは一対一の対応ができるよう、人員を増やしましょう。クラスの子どもたちとの保育を進める保育士のほかに、補助的にクラスへ入る保育士が一人いると良いでしょう。

その子のペースを大切にする

少しでも早く集団生活の楽しさを伝えたい、友達の輪の中へ入れたいと思い、保育士は気持ちが焦ることがあるかもしれません。ですが、子どもの気持ちや成長をしっかり見極めその子どものペースを大切にすることが、集団生活へ馴染んでいく一番の近道です。
焦らずゆっくり見守り、手助けをしていきましょう。

専門機関との連携を行う

児童相談所や発達支援センター、児童デイサービスなど、発達障害に関する専門的な検査などができる機関とも連携を取っておきましょう。子どもの情報共有をしながら、保護者との関わり方や子どもの支援の方法などを教えてもらうことができるはずです。
発達障害に関する情報や治療法、投薬、関わり方については日々進歩しています。常に新しい情報を得て、最新の関わり方や知識を得るために他機関との連携を積極的に行いましょう。
また、得た情報は保護者とも共有しましょう。そういった姿勢は保護者の安心感になると同時に、保護者の心に寄り添いながら子育てをフォローすることにもつながっていくことでしょう。

職員全体で子どもを見守ろう

クラスの担任が把握しているだけではなく、園のすべての職員で馴染めない子どもや発達障害のある子ども、気になる子どもの情報を共有しましょう。すべての職員がその子どもや保護者に対して同じ対応ができることが理想的ですね。そうすることで子どもも保護者も心を開き、一日も早く保育園生活に馴染んでいく近道になることでしょう。

まとめ

保育園に馴染めない子どもについての対応を考えてみました。子どもを無理に引っ張り上げることなく、子どもを良く知った上で子どものペースに寄り添うことが大切ですね。苦手なことへ配慮しながら、保育園生活を好きになってもらえるよう、職員みんなで心がけ、関わっていきましょう。