ゲート・サークル・パーテーションで保育園・幼稚園の保育室を仕切る
保育の中で工作やお絵描きなどの制作は欠かせないもの。子どもにはできるだけ使いやすく安全で高品質なものを持たせたいですね。日常の保育で使いたい制作用具や、用途にあった用具や素材、その特徴をご紹介しましょう。
線や絵を描くときに、一番初めに出会う制作用具がクレパスやクレヨン。早ければ1歳児から、卒園する5歳児まで多くの子どもが手に取り使う画材です。それぞれの特徴をよく理解して使うことで子どもは快適に楽しむことができます。
クレパスとクレヨンの違いは、その柔らかさにあります。クレパスの方が油分が多く柔らかめ。色を塗りこんだり重ね塗りをすることに適しています。クレヨンは、油分が少なく線画に向いているといわれています。また、クレヨンは手や用紙が汚れにくいという利点もあります。
3歳くらいまでの子どもであれば、丸や直線などの線描がほとんどなので汚れにくく固めのクレヨンが扱いやすく描きやすいかもしれません。3歳以上になると、色を塗ったり重ねたり複雑に面を塗りつぶすようになるためクレパスが使いやすいでしょう。
ポスターカラーは水彩絵の具とほとんど同じですが、透明にはならず不透明で発色の良い絵の具です。ポスターカラーで塗った部分が乾いた後に上から重ね塗りすると、透けて見えることはありません。しっかりと発色させたい、下の色をにじませるなさせず反映させたくないときに使うのが有効です。
子どもの敏感な肌にも刺激の少ないものから、しっかりと接着させたいときや、通常の糊では接着しにくい制作物に使うものをご紹介します。
昔からおなじみのでんぷんのりは、主原料がとうもろこしやじゃがいも、米などのでんぷんからできています。幼児の使用には、ホルマリン成分は使用していない安全なものを選びましょう。でんぷんのりは乾燥すると粘着力が高く、特に紙同士の接着が得意な糊です。
でんぷんのりでは接着が難しい素材や、圧着の必要な接着には木工用接着剤が有効です。乾くと透明になるので布素材や木工用品、プラスチックなどの素材も接着できるものがあります。子どもには有機溶剤など危険な有害物質の含まれない安全なものを使用しましょう。
水溶性のものは伸ばしやすく、こぼしても広がりにくい特性があるので、保育園児には最適です。木工用接着剤を使うことで、制作の幅が広がります。
はさみを使った作業を好む子どもは多いのではないでしょうか。家庭では危険があることからあまり持たせてもらえない子どもも多いようです。使いやすい子ども向けのはさみや、工作を楽しむためのクラフト素材をご紹介しましょう。
子どもの手の大きさに適しているものが使いやすいでしょう。また、持ち手部分がシリコン製など柔らかな素材であれば、初めての子どももストレスなく使うことができ細かな作業もしやすいでしょう。保育室で使う場合は様々な場面を想定し、キャップ付きのハサミをおすすめします。先はとがっていない丸いものがより安全ですね。様々な素材を切るのであれば、刃の素材がグルーレスやテフロン加工をしてるものだとのりが付きにくく、劣化しにくく長く使えるでしょう。また、左利きの子どもには専用のものを用意しましょう。
粘土には「小麦粉粘土」、「米粉粘土」、「油粘土」、「紙粘土」、「樹脂粘土」など様々な素材のものがあります。使う年齢や作るもののテーマ・題材により、使う粘土は変わります。
3歳未満児であれば粘土の感触を楽しむことが目的であり、誤って口に入れた時も安心で安全な小麦粉粘土がおすすめです。また、小麦粉のアレルギーがある子どもがいる場合は米粉粘土の使用が良いでしょう。少しずつ年齢が進んでくると、作った作品を展示したり、繰り返し作るのに便利な油粘土がおすすめです。また、作った素材を保存し色を塗るなど加工をする場合は紙粘土や樹脂粘土が良いでしょう。
絵を描く、工作をするための用紙や折り紙、描いた絵を保存しておくことができるスケッチブックなどを学習ペーパーとよびます。用途や特徴を見てきましょう。
子ども達の書いた絵をそのまま保管しておくことができるスケッチブックは、絵のほかに折り紙制作などを張り付けても保管ができます。学期や学年の終わりには家庭にお返しし、作品を見て頂いたり家庭で保管しておくことができます。また、その日できあがった絵をロッカーや壁に立てかけて一時的に展示しておくこともできるでしょう。
角や辺を合わせて折ることは指先を使う集中力を養います。初めは三角形に折るだけでも楽しく子どもはうれしいことでしょう。少しずつ複雑な折り方を覚え作品になっていくことで、達成感を味わい、折り紙の楽しさを理解します。子どもの折りやすいサイズで用意しておきましょう。
色画用紙や工作用紙は色彩豊かな作品作りには欠かせない素材です。子どもの創造力や色彩感覚を養い、創作意欲を掻き立てます。また工作用紙を使うことで立体的な制作物に取り組むこともできます。空間認識が高まり、セロテープやのりなどの有効的な使い方も覚えていくことでしょう。
保育園でお絵描きや工作などの制作物に使う素材についてご紹介しました。様々な素材やその特性をよく知ることで、子どもの豊かな想像力や感性をはぐくむ制作につながります。日常の保育に彩りを持たせる制作用具で、楽しい保育を目指しましょう。
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