保育園・保育施設の開設に必要な備品をカタログリストから揃える
インターネットの普及が進み、私たちは多くの情報をホームページから得ることができるようになりました。保育園においても例外ではなく、多くの保育園がホームページを作成しています。保育園のホームページは、保護者に対して園の基本情報や考え方、日頃の様子などを発信するものとしてスタートしました。しかし、今では入園を検討する保護者や、就職を予定している方にとっても、園のことを知るためにも、重要な媒体となっています。何かと業務が多く、煩雑さを感じている保育園だからこそ、効果的な情報発信の方法を得たいと思うことでしょう。
そこで今回は、保育園のホームページの重要性について、作成のメリットや入園希望に繋がるポイントを軸に考えていきましょう。
昨今、保育園を含む福祉事業者には運営状況の情報公開が求められています。しかし保育園のHPを見ていると、基本情報や園の案内については整理されているものの、日常的な発信に活用している園はそれほど多くはありません。
また、保育方針や普段の様子を調べた上で、希望する保育園を決定する保護者も増えていることもあり、集客につながる情報の掲載が必要になってきています。しかしながら、多くの園のホームページは、基本情報とお便りが貼り付けてある程度で、日常の様子や、行事報告などの記事が追加されていることは少ないです。理由としては、インターネットに詳しい人が現場にいないことや、更新のための時間が割けないことなどが挙げられます。
ホームページの持つメリットとしては、一斉に情報発信ができることや、大勢の人に価値を伝えること、継続的に世界中に広告できることなどが挙げられます。
特に保育園のホームページの場合は、以下の3点が大きなメリットになります。
「こどもの安心安全を守る」「保育を必要とする子どもたちが通う」という保育園の性質上、園内での日中の様子を目にすることはなかなかできません。また、新型コロナウイルスの発生により、保護者を含む外部の人の行事参加や、園内の滞在が難しくなっています。そのため、園で過ごしている子どもたちの姿や、保育士が心がけていることなどを、より具体的に発信する必要が出てきました。ホームページ上に写真を載せることもでき、より具体的に日常を伝えられるでしょう。当たり前の日常を、インターネットで発信することで、子どもたちの過ごす様子や保育士の専門性などが伝わり、入園希望にも繋がります。保護者や入園希望者が知りたい内容を保育の中で探し、わかりやすく伝える工夫をしていきましょう。
令和2年4月6日に発表された内閣府の消費動向調査の主要耐久消費財等の普及・保有状況によると、スマートフォンの普及率は、29歳以下で96.5%、30歳〜39歳で97.4%、40歳〜49歳で98.1%となっています。
スマートフォンの普及により、生活に関わるあらゆる情報が、いつでもどこでも確認できるようになっています。保育園の情報も、スマートフォンの中で確認できるようになると、保護者にとっては便利でありがたいことは間違いありません。保護者に限らず、情報収集はインターネットを活用することが中心である現代において、HPの活用は情報発信においては欠かせないことと言えるでしょう。
これまで保育園からの情報発信は、連絡帳やお便り、入園希望者や就職予定者に対してはパンフレットやポスターなどの紙媒体が中心でした。
今でも多くの園が紙媒体での情報発信を続けています。本当に紙媒体でいいのか、必要性を今一度見直すよい機会かもしれません。
保育園のホームページは情報や考え方、大切にしていることなどを、細かく伝えることのできる発信ツールです。
特に、園児募集・保育士求人などのパンフレットだと園の基本情報・入園や就職の条件・説明会への参加のおしらせだけでページが埋まってしまいます。条件だけで園を選ぶ人にとっては有効ですが、「雰囲気」や「子どもが過ごす様子」「1年間の成長」などを知った上で園を選びたい人にとっては、欲しい情報が得られないという事態になります。ホームページの場合、紙媒体と違ってゴミにもなりません。ページを増やすことに制限がないので、伝えたい情報を大幅に増やすことが出来ます。写真やリンクを使い、より細かく情報を掲載することもできます。検索さえすれば、欲しい情報を気軽に得てもらいやすいとも言えるでしょう。
そして、保育園のホームページは「24時間365日、広報をしてくれる」という考え方もあります。保育園の限られた予算と時間の中で、効果的に広報を行うためにも有効な手立てだと言えます。
保育園の発信ツールとしてとても優秀なホームページですが、作成する際には注意点もあります。情報量がある程度必要であることはもちろん、必要な内容が揃っていることや、文章の読みやすさ、目的に沿った写真が選んであるか、個人情報の保護に留意しているかなど、しっかりと押さえておく必要があります。ホームページ作成のコツと注意点について、細かく見ていきましょう。
保育園の基本的な情報としては
などが挙げられます。大きく変更することは少ないページになります。
これらのことを細かく掲載することで、園の全体像を理解してもらうことに役立ちます。また、入園希望者や就職予定者が初めて園を訪れる際に事前に目を通しておくと、話のきっかけになる部分でもあります。
「おしらせ」は、職員や在園中の保護者に向けて活用できる機能です。台風時の休園や、雨天による行事の実施状況など、全体に周知する際、とても役立ちます。
また、避難訓練や健康診断、季節の行事など、保育士と園児だけで行っていることについて知らせるために活用してみてもいいでしょう。
最近の保育園のホームページは基本情報だけでなく、日常の様子やお知らせ、今後の予定などの「動き」が見えることが中心となってきています。
最近では、アプリを使って保護者向けに「子どもの様子」や「活動」を発信している保育園も増えています。SNSのように手軽に発信できることも重要ですが、自園の良さやこだわりを発信するには不十分とも言えます。ホームページ内のブログで「子どもの変化」や「保育の意図」など、より専門的な視点を加えることで「保育方針」がどのように実現されているか、園が何を大切にしているか、ということが伝わりやすくなります。また、記事を書くことによって、保育士が自園の保育を深く理解していくことにも繋がります。
ホームページを作成する際、園児や保育士の個人情報の取り扱いについては、特に注意を払うことが必要です。しっかりと許可を得るようにしましょう。許可を得ている場面でも、子どもの利益に反する内容や、裸の写真、名前と顔が一致する情報は掲載しないようにしましょう。また掲載許可については、年度ごとに取り直すことをお勧めします。入園時は問題ない場合でも、その後配慮が必要になる家庭もあるため、必要に応じて保護者に確認することをお勧めします。
今回の記事では、保育園のホームページの重要性について、ホームページ作成のメリットや入園希望者に繋がるポイントを中心に見てきました。コストをかけず、園の職員で作成することもできますが、多くの情報が溢れる中で見てもらいたい人に届けることは、簡単ではありません。せっかく作成してもデザインが古すぎたり、見難い内容になっているとトップページだけで閉じてしまうということもあります。ホームページを作成し、効果的に活用していくために専門業者に依頼することも検討してみてはいかがでしょうか。